乳がん治療の記録【46】夜驚(やきょう)症
手術した日の夜は一睡もできませんでしたが、その翌日の夜は就寝9時になると脳が「さすがにもう寝てくれ」と言っているようで、貪るように入眠できました。
「お父さん!」
自分の怒声に目が覚めました。やってしまった・・・。夜中の3時です。恐れていたことが起きました。
向かいのベッドのKさんにも「え!?」と驚かせてしまいました。申し訳ない・・・。病棟中に響いたかも・・・。
私は数年前より夜驚(やきょう)症がしばしば起きます。親に虐待されていた子ども時代のことを夢に見ては、「なんでそんなことするの!?」「ひどいよ!」「もうやめて!」などの寝言を大きな声で上げてしまうのです。
虐待されていた人の中には、30、40代になってからそのようになる人がいるようです。私のように自分の寝言で目が覚めてしまう人もいれば、なかなか覚めずにずっと叫んでいる人、なかには眠ったまま暴れてしまう(周囲の人を殴ったり、逃げ出そうとしたりする)人もいるとか。
私の本日の夢は、洗濯を一向にしないことについて母に不満を示したら、母が箸を持って暴れ出し、子どもの私が必死で止めているのに、我関せずの父の態度に怒っての「お父さん!」でした。
家事もせず子育てもせずにやりたい放題の母親と、それを見て見ぬふりをしてきた父親への怒り。長い年月封印してきたそれらの感情が、最近やっとこのようなかたちでもあらわれるようになりました。
経なければいけない過程だと感じていますが、しかし深夜の病棟での夜驚症は他の方々にご迷惑きわまりないです・・・。