乳がん治療の記録【38】手術当日の女子会
今日は手術です。さようなら、左胸。寂しいです。44年間いっしょに生きてきたので。でもここにがんがあるのはもっと嫌です。
500mlのペットボトルの経口補水液を2本渡されました。今日の食事はこれのみです。
同室の4人と病室の中心に集まっておしゃべりしました。60代のDさんは今日退院されます。同じ日に手術を受けた方々はすでに退院され、ひとりだけ入院が長引かれていたそうです。手術した箇所には血液やリンパ液などを排水するために管(ドレーン)がさされるのですが、その排水がなかなか終わらなかったのだそうです。
Kさんが「ドレーンの量は胸の大きさに比例するようですよ」とおっしゃっていて、たしかにDさんは胸が大きい方でした。「じゃあ、私は胸が小さいからすぐ終わる!」「私も!」「私もだ!」などと言ったりして、みんなで笑いました。
Dさんが退院されると、次にNさんという20代の女性が入院して来られました。手術前に抗がん剤をされたようで、ピンク色のふわふわのかわいい帽子がよく似合っていました。ご本人もほんわかとしたかわいらしい方でした。
「乳がんになる人は優しくてかわいらしくていい人ばかりなんだわ」と自分に都合良く定義づけをしてみました。